
Taronyasbub
35.18940, 136.90500
あるところに、どうしようもない男がいた。 ロマンと己の美学、忖度の無い真実を追い求めていたら、社会的に取り返しのつかないと思われるところまで堕ちていた。 信じていた女にも愛想を尽かされ、共に未来を語った1人の友が離れて行ったある日、不意に糸が解けたような感覚が襲う。 数百キロの彼方、子どもたちと仲間の面影が脳裏に滲む。 なけなしの銭で少しでも地元に近づきたく、東京を離れ西へと向かった。 しかし辿り着けたのは名古屋まで。そこで暮らす1人の旧友と酒を飲み明かし、またひたすらにこの世界への愛を唄った。 ここも変わらずコンクリートで地表は覆われている。気持ちばかりの自然と都市風景。対比するように空だけはどこまでも広がる。 幾分か、東京よりは呼吸を深くできた気がした。